姿勢と筋力

姿勢と筋力

筋力を上げるには筋トレ!と考える方が多いと思いますが、意外にも姿勢が筋力に影響を与えることがあります。それは、筋肉の長さや関節の角度によって収縮力や関節を動かす力が変わるためです。

この記事では、姿勢と筋力についてお伝えします。

筋肉の長さと収縮力

姿勢と筋力

筋肉の長さと筋肉の収縮力には一定の関係を持っています。その関係を表したのが長さ張力曲線です。筋肉の長さが短すぎても長すぎても発揮できる力は小さくなってしまいます。

肘を曲げる筋力を例に挙げると、個人差はありますが肘の角度が100〜110°が一番力が発揮で位置であり、そこから肘を曲げても伸ばしても力は減少してしまいます。

そのため、姿勢(関節の位置関係)によって筋肉の収縮力に違いが出てしまいます。

関節の位置と筋肉の作用

肩関節関節や股関節のように可動域が広く、3軸に動く関節は関節の位置によって機能の変化がみられます。

例えば、股関節についている大内転筋はその名前の通り内転に働きますが、股関節が屈曲しているときは伸展に、股関節が伸展しているときは屈曲に働きます。

そのため、姿勢によって筋肉の作用が変わってしまうため筋力にも影響してしまいます。

ダイナミックカップリング

一つの関節で発生した筋トルクが他の関節にまで影響を及ぼすことがあります。このことをダイナミックカップリングと言います。

例えば、野球の投球動作やテニスのサーブは、体幹からの筋トルクを末梢まで伝えることで素早い動作を生み出すことができます。

姿勢により筋トルクの伝わり方は異なるため、素早く力を伝える動作を求められるスポーツなどのパフォーマンスに影響を与えてしまいます。

まとめ

筋力と聞くと筋の出力を上げるトレーニングに目が行きがちですが、実は姿勢が大きく関わっています。姿勢により筋力や作用が変化するため、筋力やパフォーマンスに影響を与えます。

筋トレやエクササイズをしても思ったような成果に繋がらない方は姿勢が影響しているかもしれません。

姿勢は、私たちの身体を繋ぎ止めている筋膜の影響を大きく受けるため、効率的に姿勢を変えるには筋膜に働きかけるStructural Integrationをお勧めします。

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