
筋膜?

筋膜はその名の通り、筋肉を覆っている膜のことですが、
最近は皮膚から、骨、内臓、神経を包む膜、
細胞を支えている組織までを筋膜と呼ぶことも多いです。
例として、グレープフルーツの実以外の
黄色い皮、白い筋、透明な房は全て筋膜って感じです。
ここでも、筋膜は全身を包んでいる膜として話を進めていきたいと思います。
筋膜の成分
包んでいる部位によって異なりますが、
基本的には細胞と繊維、水を多く含むタンパク質でできています。
女性の方が大好きなコラーゲンは代表的な繊維の一つです。
繊維の種類や量、タンパク質と結合している水の量によって硬さが変化します。
筋膜の性質
筋膜はただ包んでいるだけではなく、体の場所ごとに変化をさせることができます。
力が多く加わるところでは繊維の数を増やして硬くしたり、
動きが多いところではタンパク質を増やして流動性を変化させたりします。
体を支える役割

筋膜と骨の関係から、体の構造を支える役割があると考えられています。
それを裏付ける考えとして、
R・バックミンスター・フラーが広めたテンセグリティーの考えあります。
人間の体をテントと捉えて、筋膜はテントの布地、骨はテントの骨組みの役割をして体を支えているという考えです。
筋膜リリース?
筋膜の性質で書いたように、筋膜は体に合わせて柔軟に変化します。
しかし、筋膜を硬くした部分や動きがない部分は流動性が悪くなっているため、
そのままでは体の硬さや痛みの原因になります。
筋膜リリースでは、筋膜の繊維の再吸収を促したり、
組織の循環を改善させて水分との結合を促し、筋膜の再生を行っていきます。
ストレッチ、マッサージとの違い

ROLFING IDA P. ROLF,Ph.D より引用改変
上の図は、筋膜を表す際によく使われる図です。
筋膜は全身を覆っているため、一つの歪みや縮みが他の部位へ影響します。
マッサージやストレッチでは歪みが出た部分を揉んだり、伸ばしたりしますが、
筋膜リリースは全身の繋がりから考え、歪みや縮みを作り出した部位へ施述を行います。
上の図であるように、下がってる右肩に施術をするのではなく、
右肩を下に下げているフックの部分に対して施術を行うイメージです。
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